土瓶蒸しの食べ方

秋といえば松茸。
その松茸の香りを最大限に生かし、
堪能できる料理は「土瓶蒸し」です。

一風変わった器で出される土瓶蒸しを、
あなたは美しい作法で、
食べることはできますか?
本日は、土瓶蒸しの正しい食べ方をご紹介いたします。

まず土瓶蒸しは、
食べやすくなるように猪口とすだちを取り分けます。
左側に猪口を、すだちは裏返した蓋の上に置き、
右奥に添えると、見栄えが良いです。

まず、出汁の香りを楽しみながら、
一杯目は出汁だけを味わうのが粋です。
最初からすだちを絞ってしまうと、
微妙な香りや、味の加減が付けられなくなってしまいます。

適度に出汁を味わった後は、
猪口に具を取り出し、食べます。
土瓶から直接口にしても構いませんが、
猪口に取り分けた方がスマートです。

出汁と具を適度に楽しんだ後は、
すだちを猪口に絞ります。
絞り加減で、微妙な味わいをお愉しみくださいね。
その中に松茸や鱧を入れながら、
出汁と一緒に味わってもまた美味です。

食べ終わったら、蓋を閉じます。
すだちは、土瓶の中に入れても良いですが、
果肉の側を裏返し、
猪口の中に置いておくと、
食べ終えたサインになります。

ここでのポイントは、
松茸や鱧を味わう場合は、
松茸を先に食べると、松茸の香りを味わいながら、
鱧の味が楽しめますよ。

食事後、猪口の口を戻してしまうと、
土瓶の蓋を汚してしまいます。
猪口は、下のように置くのが理想的です。

秋には外せない、
風味豊かな土瓶蒸し。
折角なら美味しく、
最後まで綺麗に味わいましょう。